自分の一番憧れている職業から、自分が求められていないとわかってしまった時、待っていたのは果てのない悲しさと恥ずかしさだった。

トラペジウム - 高山一実

仕事での挫折って、ものすごく引きずりませんか。
仕事が終わって、家に帰ってきても、ずっと引きずり倒して。

家でどんなに頭を悩ませたり、考えたりしても、その時間分のお給料がもらえるわけでもないのに。

みじめで恥ずかしい

どうして、あんなに考え続けてしまうんだろう。

仕事ができない自分に対しての、みじめさみたいなものが押し寄せてきて悲しくなったり、仕事ができないレッテルを貼られてしまった恥ずかしさが、頭の中で延々と映像として残ってしまっているからなんだろうな。

憧れの仕事、好きな仕事に就けている人がどれだけいるのかは分からない。
自分のいる環境の中で必要とされていないことが分かってしまった時の悲しさや恥ずかしさっていうのは、誰もが経験することなんじゃないかな。

逃げることは恥ずかしくない

自分が必要とされていないと分かってしまったら、その環境から出ることも一つの選択肢だと思う。

好きでも何でもない仕事をしている人なんかは沢山いるだろうから。
そういう人は、ちょっと勇気を出せば抜け出せる。

あがきもがいて、その環境の中で生きていくことももちろん選択肢の一つ。
でも、その環境の中で自分が必要じゃないと分かったうえで生きていくのは、かなりの地獄だと思います。

好きな仕事だからとその環境の中に居続けることは、自分を苦しめるだけ。
そう気づくことも大切。

さいごに

今いる環境に全く苦痛じゃないっていう人はほぼゼロなんじゃないかなと思っています。

仕事でツライことがあっても、それを乗り越えるのに必要なものを持っている人は大勢います。プライベートってやつです。

仕事とは別の環境を持つことは、心のゆとりにもなる。
いざというときの原動力にもなるし、逃げ場にもなる。

そういう環境を持つことも今を生きる人には必要なのかもしれない。

トラペジウム (角川文庫)