想像力は読書をすることで鍛えられる

想像力は緊張の中からは生まれない

引用『旅のラゴス』筒井康隆

想像力こそ最大の個性。

一人ひとりが持っている創造力を発揮するためには、緊張状態にならないことが重要です。
常にリラックスしている状態を心がけること。

リラックスしている状態を維持するには、どうすればいいのかっていうと、「過去の後悔」と「未来の不安」を取り除いてあげることです。
この2つに尽きると思います。

過去の後悔をなくす

過去の後悔をなくすには、後悔している出来事をもう二度と繰り返さないために反省する必要があります。
「どうすればよかったのか」、「どうすれば防げたのか」など思いつく限りをノートに書き出す。

頭の中だけで考えるよりも、ノートに書き出して、頭の中を空っぽにしてから解決策を見つけていくと、良い答えにたどり着きやすい。

ノートに書き出して、頭の中を空っぽにした後、一番してほしいことが、読書をすることです。

未来の不安をなくす

なぜ未来は不安だらけなのか。
お金のことや就職、結婚、育児、老後など、未来のことを考えると常に不安がつきまといますよね。

それは、この先どうなるかが分からないから不安になるんです。

良いことでも悪いことでも、未来が分かっていれば不安にならないですよね。
事前に分かっているのだから対処のしようがあります。
不安になるのは分からないから。

分からないことを完璧に予測して対処することは不可能です。
ではどうすればいいのかというと、読書をすることです。

「後悔」も「不安」もなくなる読書をする

結局、読書が最強なのでは、ってことなんですが。

本には未来のことは書かれていないけど、あなたの個人的な不安を解消することくらいなら、ほぼすべて答えを用意してくれています。

仕事に関する不安、収入に関する不安、人間関係、家族、恋愛に関する不安。
不安の解決策は、本の中に用意してくれています。

それをあなたがどう使うかです。

読書をしていると、使える解決策はどんどん増えていきます。
読書をしていないと、永遠に悩み続けるだけです。

「過去の後悔」と「未来の不安」。この2つを解消することさえできれば、想像力というのはどんどん湧き出てくるものなんです。
いかにしてリラックスした生活を送るかが重要になってきます。
読書をしましょう。

他人は顔で認識する

人間が心の中に思い浮かべるイメージのうち最も鮮明なものは人物の顔なのだ

引用『旅のラゴス』筒井康隆

あなたが誰かのことを思い浮かべるとき、たいてい顔から思い浮かべるのではないでしょうか。

人の言動を思い出すとき、その人の顔を真っ先に思い浮かべるはずです。
その人の言動だけが頭の中で再生されるなんてことはないと思います。

言葉や行動を思い出すよりも先に、表情を思い出すことのほうが多くないですか。

外見だけではなくて、内面を思い出すときも、顔を思い出してから「あの人はこういう人だった」ということを考え始める。
逆に、顔を思い出せない人のことは、その人の言動を思い出すのも不可能。
必然的に、人は相手のことを思い出すとき、顔ありきで思い出すことが多い。

「顔は思い出せるけど、名前が出てこない」というのは、よくあることだと思います。
でも、「名前は思い出せるけど、顔が出てこない」というのは、めったに起きることではないでしょう。

理屈よりも欲望、思考よりも行動

何か強いものを力にしなきゃいけねえ。そんな時には原始的で、あまり上品ではない欲望が力になってくれるんだよ。おれみたいに、教育のない者にとってはな

引用『旅のラゴス』筒井康隆

欲望というと良い意味で使われることは少ない気がします。
でも、成功者と呼ばれる人たちは、基本的に欲望むき出しの人が多い。

己の欲望をむき出しにして、なにがなんでも成功をつかみ取りに行くという姿勢がものすごい。
失礼な言い方になりますが、頭がよくない人たちのほうが欲望をむき出しにして、がむしゃらにやっていたら成功していた。なんて人が多いように思います。

もしかしたら、頭が良い人ほど成功者から遠い存在なのかもしれない。
頭が良い人は、先読みの能力が研ぎ澄まされていて、考えなくてもいいことに悩み続けて行動できない人になりやすい。
頭の中で、あーだこーだと考えて、思考するだけで行動に移せない。

欲をむき出しにするよりも、理性が勝っているから、頭の中で成功までの道筋を考えてしまう。

  • 理屈よりも欲望をむき出しにする
  • 考え続けるよりも、行動を起こす

この2つが、成功者になるために必要なのだと思う。

好きなことをして生きていく

人間はただその一生のうち、自分に最も適していて最もやりたいと思うことに可能な限りの時間を充てさえすればそれでいい筈だ

引用『旅のラゴス』筒井康隆

人生とは、いったい何なのか。
どういう風に生きていけばいいのか。
年をとればとる程に分からなくなってきました。

小さい頃は、何も考えずに生きていける世の中だった。
世の中が生きやすい世の中だったのかは分からないけど、親のおかげでボケーっとして生きてこれた。

大学生になっても、基本的には親のすねをかじりながら生きてきた。
やりたいことがあって必死になって取り組んだこともあった。

でも、そんな生活が夢だったのではないかと思わざるを得ない出来事が起こった。卒業だ。

学生でなくなり、社会人になった途端に、生きていくということが急に難しいことに思えた。

自分のしたいことができない毎日。
日を追うごとに自分の未熟さが浮き彫りにされ、時には死にたいとすら思うようになってくる。

人生100年時代と言われている今、20歳で就職して、70歳まで働いて、30年余生を送ると考えると、50年くらい働くことになる。
令和の日本社会で50年も荒波にさらされるなんて耐えれるはずがない。

そんなことは、政治家以外はみんな知っているだろう。

この時代をどう生きていけばいいのか。
成功者はよくこういう言葉を口にする。「自分の好きなことをしなさい」と。

私は、この言葉を耳にすると、心の中でこう叫ぶ。「わかっているんだ」と。

分かっているけど、動けない。
何かに縛られて動けない時もあるし、社会が動けないように仕向けているように感じるときもある。
あの手この手で、私を縛り付けて動けなくしてくる。

『旅のラゴス』を読むと、この生活を抜け出したいのなら、ラゴスのように旅をするのもいいなと思った。
旅をすることが、つまりは、「自分の好きなことをしなさい」に繋がるのではないか。

長い一生も、歴史の中では一瞬

かくも膨大な歴史の時間に比べればおれの一生の時間など焦ろうが怠けようがどうせ微微たるものに過ぎないことが、おれにはわかってきたからである

引用『旅のラゴス』筒井康隆

人間ひとりの人生なんて、歴史の流れの中で見れば、ほんの一瞬に過ぎない。
でも、その一瞬が、人間の感覚ではものすごく長い。

その長い一生をどうやって生きていくのか。
好きなことをやって生きていけばいいだけ。

とてつもなく長い歴史の中のほんの一瞬だと思えば、何となくできる気がしてくる。

私たちの感覚では、長い一生で、今この時をどうやって生きていこうかに必死になっているけど、歴史全体で見れば一瞬。
そう考えることで、「今この時をどうやって生きていこうか」という問いの答えが出てくるのだと思う。

あなた一人がなにをやったところで、時の流れが止まることはないのだから。

常に前進するだけでは危険。時には立ち止まることも必要

最先端の科学技術が一般庶民の生活感情と遊離するほどまでに進んだ社会は、必ず何らかの形で不幸に見舞われているのだ

引用『旅のラゴス』筒井康隆

スマホは世界を変えた。

一般庶民の私からすれば、スマホの中に最先端技術が詰め込まれているのではと考えてしまう。
実際には、もっと最先端の科学技術は、研究所の中にあるのだろうけども。

どんどん加速する社会に、私たちは置いてけぼりを食らう可能性がある。
というのも、最先端の科学技術は、私たち人間でもコントロールできなくなるのではないかと思う。

AIが世界を滅ぼすとか、ロボットが世界を支配するといった、SFの世界が現実になろうとしている感じがする。

なにも知らない私のような一般庶民は、この先も何も知らないまま、いつしかロボットが支配する世界で生きていくことになるのかもしれない。
科学の進歩は、素晴らしいことだし、喜ぶことなのだろうが、あくまでも私たちがコントロールできる状態で進歩していくことが前提なのではないだろうか。

人間がコントロールすることもできなくなると、ロボットやAIが自動的に進歩を促し、自動的に世界を作っていくようになってしまうのではないか。
なんだか恐怖の世界が待っているように思えてきませんか。

すべてが理論的に解釈される世界で、必要なものと不要なものとが区別される世界。
本来は、人間がコントロールして、ロボットやAIを利用して世界を良いものにしていくはずが、作った人間が進歩の速さについていけなくなって、逆に支配される。
一度支配を許すと、一瞬で世界は変わってしまいそうです。

「スパコンの性能の向上」、「量子コンピューターの開発」、「AIの進化」などを考えると、私たちの生活からは想像もできないようなぶっ飛んだ技術ができ始めている気がします。
それらが、私たちに制御できて、私たちの生活をより良くするものかどうかは、しっかりと判断したうえで、次の進歩に進まないといけないと思う。

常に前進して、新しい技術を追い求めるだけではなく、一度立ち止まってみるという選択も、科学の世界には必要かもしれないですね。

さいごに

人生、冒険してなんぼ。挑戦してなんぼ。失敗してなんぼ。