何が大切かなんて、自分が決めればいいことなんだ。
何が正しいかなんて、自分が決めればいいことなんだ。
これからどういう生き方をするかも、自分で決めればいいことなんだ。

大切なものを、自分の正しさの基準で守ってきた。
それが自分の生き方だし、誇りなんだと思ってきた。

だけど、正しいことを選んだ自分を許せない、と彼は言う。

いついかなる時でも正しく生きることが悪い、なんてないはずだ。
自分で決めることができるのだから。

きっと彼は、間違った選択はできない星のもとに生まれたに違いない。
どんな選択をしても、その選択を正解に導ける信念と、正解に導いてくれる仲間がいるから。

大切な者が失われる時でさえ
正しさを選んだ自分が許せないんだ

引用『地獄楽 9巻